こんばんは、
ここ何日か誤差の話をしていますが、
誤差は品質管理と密接な関係があります。

ところで、飛行機事故やその他いろいろ事故の
ニュースは尽きることがありませんが、



設計・製造工程や運用段階で、本来やるべき安全対策や処置を、
確実にやってきていれば、問題は起こらないかもしれません。
例えば、今回話題にする｢損失関数｣を応用して安全設計するとか、…

しかし教科書通りに行かないのが現実のようです。

今日は、計測の経済性についてです。

5.計測誤差と経済性

5.10.計測の経済性
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(1)　計測の評価

計測の評価を行うには、単に製品が目標値どおりに生産できるように計測誤差を
最小化することだけが目的ではなく、計測のコストなどの経済性を考慮して行わ
れる必要がある。

また、従来の品質管理は不良率を問題にして設計や製造工程で行われ、合格品
が出荷できればよかったが、お客（カスタマー）の立場から見れば、合格品の中に
も不良が潜んでおり、損失を被る可能性がある。

最近の品質工学では、目標値からの誤差と損失金額の関係を、損失関数によって、
設計段階から把握できるようになってきた。

これにより、事故が起きたときでも被害が最小になるような設計も可能になる。

計測の評価項目には次のものがある。

　　① 計測の誤差
　　② 計測器のコスト
　　③ 計測作業のコスト
　　④ 計測時間

これら要素について、次の損失関数によって総合的な評価が可能となる。

新規に計測機器を導入する場合に応用すれば、全体のコストが最小とな
るような測定器を選択することもできる。

(2)損失関数

製品の特性値のずれによる損失を考えるためのもので、目標値からのはずれる程度と、
修理などにより受ける損失金額の関係を表したもの。

　　　　　横軸に製品の特性値：Ｘ
　　　　　縦軸に損失金額：Ｌ
　　　　　製品規格の中心：ｍ
　　　　　損失金額Ｌ＝k（Ｘ－ｍ）^２
　　　　　製品の機能限界：Ｆ
　　　　　修理による損失金額：Ｙ

　　　　　













　　　　　Ｘが規格の中心ｍのとき損失は最小
　　　　　損失は、はずれの程度（Ｘ－ｍ）の二乗に比例する。

　　　　　多数の製品に適用する場合

　　　　　平均二乗誤差分散：σを用いて次の式を適用。
　　　　　　　　　Ｌ＝kσ^２

　計測の誤差による損失金額の場合は、上記σに計測の平均二乗誤差分散を代入
　することで適用できる。

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以上

本日は簡単ですが、これで失礼致します。